今年7月に、「東京都光沢化工紙協同組合」から「関東特殊加工協同組合」に名称変更し、機関誌を今までの「光沢NEWS」から「SEPPPA」とリニューアルし創刊することになりました。
毎号表紙にも、違った各種技術を取りこんで皆さんにご周知いただければと思っております。

SEPPA 創刊号 表紙解説
株式会社 太陽堂成晃社 代表取締役 宮本武紀

弊社は昭和26 年の創業以来、国内有数の出版社様や印刷会社様にご愛顧いただき、光沢加工技術の発展に日々努めて参りました。
2008 年には、新たに特殊印刷事業を立ち上げ、お陰様で皆様からの反響も良く、数多くのお問い合わせを頂いております。
特殊印刷事業は「新たなる付加価値の創造」即ち従来の印刷物との差別化を図り、「これは残しておきたい」という気持ちになって頂ける印刷物を作ろうと始めた新事業です。

今回の表紙は、創刊号に相応しいような煌びやかなものにしたいと考え、ホログラム蒸着紙をベースに印刷しました。

SEPPA創刊号

デザインに使用したのは、既に著作権保護期間が終了し、パブリックドメインとなっているゴッホの静物画です。
ホログラム感がより映えるように、彩度を上げました。( 表1: リンゴ、セイヨウナシ、レモン、ブドウのある静物 /
表4: 静物:アイリスのある花瓶、黄色い背景) 印刷加工のプロセスですが、まずは白紙の上にホログラム蒸着フィ
ルムをラミネート加工して、ベースとなるホログラム蒸着紙を作ります。
その後、UV オフセット印刷機でホワイト、4色、擬似エンボスといった順で、ホログラム蒸着紙に印刷をします。
輝きを抑える部分にはホワイトを印刷して、その上にプロセス4 色を印刷します。
ホログラムを出したい部分にはホワイトを印刷せずに、直にプロセス4 色を印刷します。
プロセスの最後に、イラストや文字などに質感を与えるため、擬似エンボスを効果的に施します。
擬似エンボスがかからない部分はツヤとなります。
擬似エンボスとツヤの異なる質感を効果的に入れることにより、視覚的にも触覚的にも楽しめるデザインになっています。
組合の皆様の企画などにお役立ていただけたら幸いです。
これからも特殊印刷・加工の価値を高めるべく、邁進していく所存です。