「花曼荼羅」
今回、スクリーン印刷を利用した表紙作成を行う事となり、紙への特殊印刷加工技術が最も秀でている内藤プロセス( 株) 様に作成をお願いしました。内藤社長は全国スクリーン・デジタル印刷協同組合連合会の会長を拝命しており、異業種の懸け橋になるのであればと快く表紙製作を快諾してくださいました。
【デザインコンセプト】 株式会社恵面デザイン
スクリーン印刷とは思えない繊細さ、またどうにか試行錯誤して作ってしまう職人魂。そんな内藤プロセスの製版技術と印刷技術を最大限に“ 魅せる” こと、さらにこの表紙を色々な見本として活用して頂けたら嬉しい、との思いから、この細やかな“ 花曼荼羅” のデザインを製作いたしました。
花曼荼羅は「円(=縁)の周りに組織が成されて」いって作られています。さらに、“ 知恵” の集まりとの見方もあるそうです。この組合を中心に、1つ1つの縁を繋ぎながら、特殊印刷・加工の世界が華やかに広がっていきますように、との思いが込められています。
【印刷技法】 株式会社内藤プロセス 三澤朋子
先にオフセットでカラーを印刷した後に、シルクスクリーンの版を何度も重ねて色を入れていきます。花曼荼羅のデザインに合わせて使用するインキの数だけ版を作成します。中央の盛り上げ箔は、スクリーン印刷で透明度の高いUVインクを使用し、微細線印刷を行った上に箔をかけることで表現しています。周りの輝きは、透明度の高いUVインキで角度を変えた微細線を印刷することで表現しています。部分的に光の当たる強さが変わるので、キラキラした動きや輝きを表現できます。最後にUVインキに金を混ぜたインキで、花曼荼羅の外観を印刷します。
このように、何度も工夫を凝らした印刷を施すことで、一枚の表紙が出来上がっています。特殊印刷・加工って面白いな、と感じてもらえたら嬉しいです。
表紙デザイン 株式会社 恵面デザイン
オフセット印刷 株式会社 デジタルリンク
スクリーン印刷 内藤プロセス株式会社
箔押し加工 株式会社 美箔ワタナベ