SEPPA 創刊3号 表紙解説

表紙(左)は海、開けば宇宙の世界に

アートディレクション・デザイン 宏和樹脂工業株式会社 三浦有希

紙加工は印刷物や紙製品に機能や付加価値を施すこと。
紙加工を施すと印刷物や紙製品が便利になったり、人をわくわく楽しい気持ちにさせたり、地球にやさしくなれたりする。
そんな力が紙加工にはある。
紙加工ができること。
紙加工だからできること。
私たちはただ紙製品を作っているのではなく、紙製品づくりを通して人々の生活を豊かに、社会をよりよいものにしていくお手伝いをしているのだ。
今号の表紙は特殊印刷と抜き加工を用いて製作しました。
特殊印刷と加工の組み合わせやデザインでインパクトのあるものにすることができます。

特殊印刷 宏和樹脂工業株式会社
理事の皆様方のお顔を拝借させて頂き、表紙は海、開くと宇宙と、抜き加工がある事で楽しい2 つの世界を表現しました。印刷は銀蒸着紙に、白2 色+4 色+擬似エンボスを用いました。擬似エンボスは、弾きニス(シリコン)とコーターニス(ツヤ出し)の性質の異なる2 種類のインキを塗布することで、インキがはじかれる部分ができザラザラとした質感を出すことができます。印刷+加工がワンパスで行えるため、納期短縮とコストダウンを可能にします。

加工会社 旭紙化工株式会社
抜き加工はトムソン型による打抜き加工です。トムソン型と呼ばれる一般的な抜き型で抜いています。打抜き加工後に後工程がある場合(今回は製本)、製造上問題がないか事前に確認し抜き加工の仕様を決める必要があります。
デザイン優先で進行してしまい本生産が不可能となることもありますので、加工会社と相談しながらデザインを決めていくことをお薦めします。